海外で暮らす

海外移住~日本人が住みやすい国のおすすめ!

近年増加傾向にある海外移住。

海外移住には、数か月~数年のプチ移住と、生活の拠点を完全に海外に移して生活する完全移住等があり、リタイアメントビザや永住ビザ、起業ビザなど様々なビザの種類があります。

海外移住をする人の理由は気候、物価、文化など様々ですが、近年ではインターネットの普及により、現地の経済状況や医療、実際に暮らしている人の実体験談などの情報が容易に得られるようになったこともあり海外移住する人が増加傾向になっています。

海外移住する際の国選びの主な基準としては生活費、文化・気候、風土など様々な項目が挙げられます。

本記事ではどの国にすれば良いか分からないという方向けにお勧めの国をご紹介します。本記事を参考に、気になった国をもっと深く調べてみてください。

憧れの海外生活!日本人が住みやすい国は?

マレーシア

首都:クアラルンプール

日本人の移住先として高い人気を誇るのがマレーシア。

物価の安さ常夏の気候、多民族国家で多様な文化が融合し、美しいビーチも楽しめます。マイ・セカンドホーム・プログラム(MM2H)というビザがあり、一定額以上の資産を持っていれば移住は容易です。公用語はマレー語ですが、英語も広く話されておりコミュニケーションは取りやすいです。

気候

マレーシアは熱帯気候に属する常夏の国ですが、日中は最高気温は33℃前後、朝晩に最低気温25℃前後となり朝晩は涼しいことが特徴です。マレー半島東海岸の一部では16~23℃ほどと涼しい地域もあります。スコールがありますが1日の中で数時間程度と1日中降り続くことはありません。

物価

マレーシアの物価は日本の1/3程度とかなり安いです。クアラルンプールでは5つ星ホテルに最も安く泊まれるという統計もあります。イスラム国のため酒税が高くお酒は日本と同等~高価です。

屋台の食事は約130~250円程で美味しく食べられます。マレー系、中国系、インド系と主に3つの民族が暮らしているため、食事のバリエーションは多様です。タクシーも初乗り約130円~で利用できます。

家賃はプール・ジム付きコンドミニアムの家具付き物件が2LDKで月々5~8万円、3LDKで8~10万円程で借りれます(立地や新旧により異なる)

日系企業も多数進出

ダイソー、すき家、ユニクロなど日本企業も多く進出しているためかなり快適に過ごせます。

ヨーロッパからの移住者や旅行者も多いため世界各国の料理が楽しめたり、周辺アジア諸国への旅行も行きやすいです。

週末の旅行でも離島ビーチに行けたり、北部には高原のリゾート地もあったり、古代の遺跡各宗教の寺院などの建造物など見どころはたくさんあります。

マレーシア:ランカウイ島
筆者

私も1年ほど住んでましたが年中暖かくてものすごく快適でした。街では何でも買えますし、近くの山でハイキングをしたり、LCCで離島に1時間で行けたりと自然もたくさんです。

タイ

日本からのアクセスが比較的簡単で、年中温暖な常夏が魅力の東南アジアの国「タイ」。近年、治安も安定し、観光目的でも人気も高い、物価も安く生活しやすい国としてもオススメです。

気候

タイの気候は熱帯モンスーン気候であり、雨期(6~10月)と乾期(11~5月)があります。バンコクの年間平均気温は約29℃、平均湿度は約70%と高温多湿で年中蒸し暑く、4~5月には気温が40℃近くなる日もあります。6~10月の雨期には毎日1~2時間雨が降り道路が冠水することも多い。夜も蒸し暑いため寝苦しく、一日中冷房を必要とする日が多いです。乾季の始まる11月中旬からの約2カ月間は最も気候の良い時期で涼しく過ごしやすい時期になります。

物価

タイの物価は日本の1/3~1/5と程度と言われています。タクシーの初乗り料金が約115円、外食が盛んなため屋台やレストランも安価で利用でき、和食レストランの定食も約600円ほどで食べられます。バンコク市内を運行する鉄道(BTS)や地下鉄(MRT)の運賃も約53円~と大変便利です。

トップクラスの医療技術

タイの医療水準は世界でもトップクラスであり、サービスも充実しています。日本語の話せるスタッフがいる病院もあり、日本で医療技術を学んだ医師がいるところもあります。

親日国

タイは親日国として知られています。国民の大半が仏教徒であり、米食文化であるという点からも日本人にとっては住みやすい環境といえるでしょう。日本人居住者数は約2万人、短期滞在者はその3~4倍にものぼり、東南アジアトップクラスの日本人コミュニティを擁します。

日本人向けのサービスを多く展開しており、日本語で情報を得ることができます。NHKを衛星受信できたり、民放の録画を見れるサービスなどもあり、日本人向けの情報網が整備されています。

筆者

英語はマレーシアの方が通じる印象でしたが、街中の日本語の看板や日本語を話せる人の数はタイの方が多かったです。

ビザ

永住権を取得するには少々ハードルが高いようですが、約2ヶ月の観光ビザは比較的簡単に取得でき更新回数にも制限がないため周辺諸国で更新し再入国を繰り返すビザランという形で滞在している人もいます。日系企業も多く進出しているため現地の就労ビザを取得して滞在することも比較的容易です。

フィリピン

日本からの距離が近く、約3時間半のフライトで渡航できるため定期的な帰国や何かあったときにすぐ駆けつけることができます。時差は1時間と少ないため日本の友人や家族などに連絡する際も気兼ねなくできます。

気候

フィリピンは高温多湿の熱帯モンスーン型気候、年平均気温は26℃~27℃前後。年間を通じて安定しており大変過ごしやすいです。雨期(6~10月)、涼しい乾期(11~2月)、暑い乾期(3月〜5月)が存在しますが地域差がありセブでは明確な雨季はなかったりします。服装は日本の夏の服装に冷房や高地対策に薄手のシャツなどあると良いでしょう。

物価

フィリピンの物価は日本と比べ1/3~1/5程度と安く、ショッピングはもちろん美容・エステ、ゴルフなどのレジャーもリーズナブルです。

ビザ

フィリピンに永住権を得る方法はいくつかありますが、その中でも主なものに「クオータビザ」、「SRRV」、「APRV」の取得が挙げられます。

こちらのサイトで詳しく紹介されています。

公用語が英語

公用語が英語のためコミュニケーションが取りやすいです。セブ島留学などが流行っていた通り語学学校の費用相場も比較的安価かつ質の良いところも多いため移住後に語学を磨く機会も得やすい環境です。

ベトナム 

ベトナムには、近代的な街並みと、古い町並みビーチや山々などの自然歴史的な建造物、フレンドリーで親しみやす国民性など様々な魅力があります。さらに東南アジアの中でも物価の安い国であるため少し贅沢な生活も送れます。老後の年金でのシニアライフを送りたい人や、若い日本人の移住者も増えています。

近年急速に経済発展しており、利便性、医療の質ともに年々向上しています。

気候

ベトナムは南北に1200kmと長い国土を持つ為、気候は南北で差があります。

ベトナム最大の都市ホーチミンがある南部は常夏で一年中日本の夏のような気候です。5~10月が雨季・11月~3月が乾季。

政治と文化の中心ハノイを含む北部には四季があり、1~3月は日本の晩秋くらいの気温(最低気温12~15℃程)になるためセーターや上着が必要になります。

物価

ベトナムの物価は東南アジアの中でも安いです。
タクシー初乗り料金約40円~屋台の食事約150円~250円、物価、日本食や観光客向けレストランでは1000円前後と高くなります。スーパーの日用品や食材も現地のものは1/2~1/3程ですが、輸入品などは日本で購入するより高いものもあります。ビールは約70~100円ほどで購入できます。

フランス文化を味わえる

ベトナム最大の都市ホーチミンは、経済の中心でありベトナムの流行の先端である近代的な街です。近代的な高層ビルとともに、フランス統治時代の街並みも多く残っており、東洋と西洋の文化がミックスされた独特な風景が広がっています。フランス統治時代の影響から料理のレベルがとても高く、特にカフェやフランス料理、フランスパンの味は非常にレベルが高いです。

サイゴン大教会

オーストラリア

ウルル(世界で2番目に大きい一枚岩)

日本からの旅行先としても人気の高い「オーストラリア」。気候が良く、日本からのアクセスの良さと時差の少なさ、英語圏ということでとても人気があります。治安も良く、医療も充実しています。アジア系の人々も多く住んでいます。

気候

オーストラリアは南半球のため四季は日本と逆転しています。国土が広いため気候は地域により様々です。大きく分けると北部沿岸は熱帯性気候で雨季と乾季が存在し、中南部は温帯~冷温帯で日本よりややソフトな四季が存在、内陸部は乾燥した砂漠気候です。

物価

オーストラリアの物価は日本に比べ高めです。果物などものによっては日本より安価な物もありますが総合的には高くなっています。しかしその分最低賃金も高いため現地で就業すれば物価の高さはカバーできそうです。

親日国

オーストラリアは親日国として知られており、日本とは貿易や国交でも良好な関係を築いていることから日本語を第二言語として学習する人も比較的多いです。

ビザ

ワーキングホリデービザは比較的容易に取得可能ですが、それ以外のビザ取得や永住権取得の難易度は高めです。

永住権獲得の方法としては投資、事業、技術系、配偶者ビザなど様々で、それぞれに求めらる要件も異なります。自分にあった方法を政府公式サイトで確認しましょう。

チェコ

プラハ城とカレル橋

まるで絵本やおとぎの世界のような美しい街並みと歴史があり魅力的な国が「チェコ」です。首都プラハの一区画は街がまるごと世界文化遺産にされており「世界で最も美しい街」と称されています。EU加盟国やヨーロッパの諸外国にもアクセスがしやすいのも魅力的です。

気候

チェコは大陸性気候で、日本と同じように美しい四季があります。冬は寒さが厳しく、夏の日差しは強い。国土が全体に平坦なため、町による気温差はそれほどありません。空気は乾燥しており、風が強いです。気温は -3°Cから 25°Cの間で変化します。

物価

チェコはヨーロッパの中では物価の安い国です。観光地では物価は高くなりますが、北欧との比較では約3分の1程度となっています。日用品の中には日本とあまり変わらない価格のものもありますが、レストランでの食事はランチ500円程、バーでビールを飲むのも100円程から飲めますし、タクシーは初乗り約200円~と安価です。

ビザ

ワーキングホリデービザでの渡航も可能ですが、永住権も比較的取得しやすくなっています。起業家向けの事業者ビザが他の国よりも取得しやすいので起業したい人にもお勧めです。

オランダ

チューリップ畑と牧草地、風車が回るのどかな国オランダ。サッカーなどのスポーツも盛んです。

気候

オランダは、北海道よりも北に位置していますが、西岸海洋性気候に属しているため冬でも雪が降ることは少なく、最低気温と最高気温の差が小さく、1年を通し比較的穏やかな気候です。日本と同様に四季が存在しますが、夏は日本より涼しく冬は寒いです。

物価

オランダの物価は日本と同等~少し高めといったところです。チーズ大国なのでチーズは日本より種類も豊富で安いです。

ビザ

日本のパスポートを持っている人はオランダでのフリーランスビザの取得が容易です。

日本とオランダの間には1912年に締結された日蘭通商航海条約があり、この条約のおかげで日本人がオランダに移住する際のビザ申請基準が易しくなっています。

フリーランスビザなので個人事業主(フリーランサー)になりオランダでビジネスをする必要がありますが、「〜〜ユーロ以上の売り上げがないとビザは更新できません。」といった厳しい決まりがあるわけではなく銀行口座に4500ユーロ(約60万円ほど)あれば、開業申請で2年間の起業ビザも取得でき、その後5年間の安定収入が見込めれば、永住権の取得もできます。

アメリカ

アメリカは海外にいる日本人が一番多く住んでいる国です。

そのため日本文化や日本食などへのアクセスが良く住みやすいといえるでしょう。

https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/tokei/hojin/index.html 外務省「海外在留邦人数調査統計」)

特に日本人や日系人が多い西海岸はアジア系のスーパーやレストランが多く、日本人が生活し易い環境です。ニューヨークがある東海岸は気候や文化もかなり異なり、世界中の人が集っているためこれぞ地球の中心という雰囲気です。

アメリカと一言に行っても住む地域によってかなり差がありますので地域ごとに移住先として自分に適しているかの検討が必要です。

気候

アメリカの国土は広大なため気候区分も様々です。

アメリカ東海岸でも北部は、夏は涼しく冬の寒さは厳しい、南部は暖かく湿度が高めの気候だったりします。

アメリカ西海岸のカリフォルニア南部は年中暖かく晴れの日が多く、北部に行くほど段々と涼しくなり、曇りの日が増え雨が多くなる傾向にあります。

内陸部には乾燥した砂漠のような気候もあり、アメリカの気候を一概にまとめることができません。

そのため移住検討先地域の気候をそれぞれ調べる必要があります。

ビザ

永住権やグリーンカードの取得は簡単ではありませんが抽選などもあるためチャンスがないわけではありません。

ハワイ

気候

ハワイの気候は常夏ですが、空気が乾燥しているため汗をたくさんかく程ではありません。気温は1年を通して安定しており基本的に20℃台、夏の乾季(5月~10月)でも最高気温は30℃程度のため年中過ごしやすいです。

夏の乾季(5月~10月)乾季は気温が高く天候が安定しており、ビーチで過ごすには最も適しています。最高気温は30℃程ですが湿度が低く、風もあるため、日本の蒸し暑さのような暑さはなく爽やかな過ごしやすい気候です。

冬の雨季(11月~4月)でも気温は平均25℃と過ごしやすく、雨も朝夕の「にわか雨」程度で1日中降ることはほとんどありません。日中は海で泳げます。

物価

ハワイは基本的に日本より物価が高い国です。ハワイ産の果物やアメリカブランド品などは日本より安いこともありますが、生活実需品などは日本より高いと思っている方が良いでしょう。

生活水準が高い

交通網の発達医療レベルの高さ治安の良さ(2008年「全米で最も安全な都市」として選ばれた)などから生活はかなりしやすいです。また、人口の2割が日系人、3分の2がアジア人であり、大変親日的なところからも日本人的には住みやすいと感じる人が多いでしょう。

カナダ

都市部でも少し郊外に行けば自然に触れられる、大自然に囲まれた北の大地の国カナダ。

豊かな自然と発展した都市が共存するのがカナダの良いところと言えるでしょう。

アジア系の人々も多く住んでいるので食文化も親しみやすいです。

気候

カナダは日本と同様に四季があります。しかし世界で二番目に大きな国であるため気候には地域差があります。

各エリア毎に紹介していきます。

ウェストコースト(太平洋沿岸地域)

バンクーバーやビクトリアなどブリティッシュコロンビア州を中心とした太平洋沿岸地域は西岸海洋性気候であり、夏は乾燥しているため蒸し暑くなく、冬は雨天・曇天が多いが寒さは緩やか。

カナディアンロッキー(バンフやレイクルイーズなど)

5月上旬までは雪が降ることもあり冬の気候が続く。夏は過ごしやすいが寒暖差が18℃にもなる日もあり真夏でもセーターやコートは必要。10月下旬には冬が訪れ雪は比較的多く真冬にはマイナス20~30℃まで下がることもある。

セントラルカナダ(中部平原・湖岸地方)

トロント、モントリオールなどカナダ主要都市が集まる東側内陸部は寒冷氷雪気候で、夏は高温多湿、冬は積雪も多く寒さは厳しくなります。マスコーカ地方では9月下旬から10月中旬にかけて紅葉が最も美しい。

プレーリー

アルバータ州、サスカチュワン州、マニトバ州など西側のカナダ内陸部。プレーリーの平原地帯は温暖半乾燥気候のため寒暖の差が激しいです。

東部大西洋沿岸(シャーロットタウンとハリファックス)

夏は乾燥、秋の紅葉は美しく冬は雪が多く寒いが、大西洋沿岸地方は海流の影響で内陸部ほど寒くはない。

アトランティックカナダ(北部3準州)

イエローナイフとホワイトホース、イカルイトは北緯60度から64度までに位置し夏の日差しは強く気温は15℃~20℃くらいと低い。オーロラで有名なイエローナイフなどの北極に近い地域は寒帯気候のため、冬はマイナス30℃以下になることもある。

物価

同等の価格から1〜2割高めです。ものによっては日本よりも安いもの高いものもあります。

外食は日本よりも少し高めでさらにチップ文化もあるため注意が必要です。

バンクーバー

ビザ 

ビザが無くても最大で6ヶ月の滞在ができ、ワーキングホリデーや短期留学先としても人気の国です。ワーキングホリデー中のアルバイトから正社員への道をゲットし就労ビザに切り替えて移住する人もいます。永住権の取得も比較的簡単です。

 みんな違ってみんないい「個人主義」な風土

日本では「こうあるべき」という同調圧力のような雰囲気があるとは感じませんか?

カナダは移民国家のため差別のようなものもあまりなく、何歳で何を着ていても、何度転職を繰り返しても、結婚しててもしなくても子供がいなくても何も言われません。自分は自分、他人は他人、様々な価値観を受容してくれる空気があります。

日本が窮屈だと感じている人には居心地の良い国と言えるでしょう。

移住を検討する際は情報収集を念入りに

いかがだったでしょうか。

海外移住を検討している人は、入念な下調べをすることをおすすめします。近年ではインターネットでも様々な情報が得られるようになりましたし、移住経験のある人が周りにいるのであればその人の話を聞くのも良いでしょう。

ただ「海外移住」と一言で言っても移住する国や、同じ国でも地域によって住みやすさは異なります。また、自分に合うかは現地を訪れて実際に住んでみないとわからないでしょう。

可能であれば現地を訪れ、移住のシミュレーションをしてみるのがおすすめです。

筆者

とはいえ、悩んで踏み出せないくらいなら思い切ってプチ移住からしてみるのもおすすめです。案ずるより産むがやすし。合わなければ変更すれば良いだけです。